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【第23回】アドバイザリースタッフについて

カテゴリー:専門家に聞きました
更新日:2025/01/21
神戸薬科大学エクステンションセンター
講師 鎌尾まや

 

もくじ

  1. はじめに
  2. 「アドバイザリースタッフ」の養成と資格認定
  3. 「アドバイザリースタッフ」に相談するメリットとは?
  4. 「アドバイザリースタッフ」にはどこで相談できるの?

サプリメントについて不安がある女性のイラスト

1.はじめに

 皆さんは「アドバイザリースタッフ」について知っていますか?

 「アドバイザリースタッフ」とは、いわゆる「健康食品」の摂取を検討されている方または既に摂取されている方が、食生活の状況や健康状態に応じて、目的にあった食品を安全かつ適切に選択することができるように、健康食品に含まれる成分の機能や活用方法などについて、正しく情報を提供できる助言者のことです。

 

2.アドバイザリースタッフ」の養成と資格認定

 実は、「アドバイザリースタッフ」とは様々な民間団体・組織により養成された健康食品の専門資格保有者の総称であり、単一の資格を指すものではありません。「アドバイザリースタッフ」に該当する資格の代表的なものとして、公益財団法人日本健康・栄養食品協会が認定する「食品保健指導士」(1)、一般社団法人日本食品安全協会が認定する「健康食品管理士/食の安全管理士」(2)、一般社団法人日本臨床栄養協会が認定する「NR・サプリメントアドバイザー」(3)などがあります。また、神戸薬科大学において薬剤師の資格を有した上で健康食品やサプリメントに関する専門知識を持つ「健康食品領域研修認定薬剤師」(4)も認定されています。

 「アドバイザリースタッフ」は「保健機能食品等に係るアドバイザリースタッフの養成に関する基本的考え方について」(平成14年2月21日付け食発第0221002号)(5)に基づき、保健機能食品を中心とした健康食品やサプリメントを適切に活用するために、これらの食品に含まれる成分の機能、適正な摂取方法に加えて、過剰摂取の防止、食品と医薬品との相違や相互作用に関する知識を習得しています。また、「アドバイザリースタッフ」資格は多くの場合、管理栄養士、薬剤師、保健士などの食品衛生や健康の維持増進・疾病の予防・治療に関わりのある業務に従事する人や、健康食品・サプリメントの製造・販売に従事する人がさらなる専門知識を得るために取得しています。

 

3.「アドバイザリースタッフ」に相談するメリットとは?

 いわゆる「健康食品」はちまたに溢れており、これらに含まれる成分の機能や安全性についての情報を調べることは簡単ではありません。日本では、国が定めた安全性や有効性に関する基準などに従って機能を表示することができる食品を保健機能食品といい、特定の栄養成分の補給を目的とした栄養機能食品、含有する保健機能成分の摂取により特定の保健の用途の助けとなることが期待される特定保健用食品(トクホ)、事業者が食品の安全性と機能性に関する科学的根拠などを届け出ることにより機能性を表示することができる機能性表示食品の3種類が含まれます(6)。栄養機能食品、特定保健用食品、機能性表示食品だけでも、その目的、性質の違いや含まれる成分について理解することは、一般消費者にとって難しいのが現状です。

 これらに加えて、健康の維持・増進に特別に役立つことをうたって販売されたり、そのような効果を期待して摂取されている、その他のいわゆる「健康食品」と称される食品も多く存在しています。これらの中から自分の健康状態や目的にあった適切な製品を選び、安全に活用することはとても難しいのです。また、お薬を服用している場合は、お薬との相互作用についても考えなければなりません。そういった問題を相談できるのが「アドバイザリースタッフ」なのです。

 我々が2021年度から3回にわたって実施した調査では、「アドバイザリースタッフ」の存在を知っている消費者のうち、約4割程度が健康食品やサプリメントについて「アドバイザリースタッフ」に相談したことがあり、そのうち9割以上が「アドバイザリースタッフ」に相談することで健康食品やサプリメントに関する問題が解決したと回答しています(7~9)。この結果より、「アドバイザリースタッフ」は消費者の皆さんが健康食品・サプリメントを安全に活用する上で、強い味方となる存在であることがわかります。しかし残念なことに、「アドバイザリースタッフ」の存在を知っている消費者は全体の1割未満であり、まだまだ知名度が低いのが現状です。このコラムを読んだ皆さんは、ぜひ、「アドバイザリースタッフ」という存在を覚えていただきたいと思います。

 

4.「アドバイザリースタッフ」にはどこで相談できるの?

 「アドバイザリースタッフ」資格を取得された方々の多くは、食品関連事業者、医療機関、薬局・薬店・ドラッグストアなどに勤務されています。薬局・薬店・ドラッグストアの店頭に認定証やポスターを掲示されている場合もありますので、ぜひ確認してみてください。「アドバイザリースタッフ」の養成・認定を行っている各団体では、いわゆる「健康食品」に関する様々な情報提供を行っています。

 また、一般社団法人日本食品安全協会(URL:http://www.jafsra.or.jp/contact/index2.php)、一般社団法人日本臨床栄養協会(URL:https://jcna.jp/contact/)では、質問フォームを通じて、消費者向けのいわゆる「健康食品」の相談を受け付けています。各団体資格者間の交流や情報交換を目的として活動しているアドバイザリースタッフ研究会(URL:https://advisory-staff.org/)では「健康食品相談を受けられるアドバイザリースタッフ一覧」を公開していますので、ご参考になさってください。いわゆる「健康食品」について相談等ございましたら、是非アドバイザリースタッフを活用して頂けますよう、お願いいたします。アドバイザリースタッフが病院とドラッグストアの前に立っているイラスト

参考資料
(1) 食品保健指導士について.公益財団法人日本健康・栄養食品協会(2025年1月5日時点の情報)
(2) 健康食品管理士/食の安全管理士とは.一般社団法人日本食品安全協会(2025年1月5日時点の情報)
(3) NR・サプリメントアドバイザーとは.一般社団法人日本臨床栄養協会(2025年1月5日時点の情報)
(4) 健康食品領域研修認定薬剤師制度とは.神戸薬科大学エクステンションセンター(2025年1月5日時点の情報)
(5) 保健機能食品等に係るアドバイザリースタッフの養成に関する基本的考え方について.厚生労働省(2025年1月5日時点の情報)
(6) 保健機能食品について.消費者庁(2025年1月5日時点の情報)
(7) 厚生労働科学研究成果データベース:「健康食品」の安全性・有効性情報データベースを活用した健康食品の安全性確保に関する研究(2021年度).厚生労働省(2025年1月5日時点の情報)
(8) 厚生労働科学研究成果データベース:「健康食品」の安全性・有効性情報データベースを活用した健康食品の安全性確保に関する研究(2022年度).厚生労働省(2025年1月5日時点の情報)
(9) 厚生労働科学研究成果データベース:「健康食品」の安全性・有効性情報データベースを活用した健康食品の安全性確保に関する研究(2023年度).厚生労働省(2025年1月5日時点の情報)

 

鎌尾 まや 略歴

1995年 神戸薬科大学薬学部衛生薬学科 卒業、薬剤師。1997年 神戸薬科大学大学院薬学研究科博士前期課程修了、修士(薬学)。2016年 博士(工学)取得。神戸薬科大学助手を経て2017年より現職。

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