もくじ
1.はじめに
新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) 、インフルエンザ、風邪などの呼吸器感染症の予防によいと話題になっている食品、食品成分、健康食品素材 (以下、まとめて「食品・素材」といいます) について、予防効果に関する情報を調査しました※。
2.新型コロナウイルス感染症、インフルエンザ、風邪などの呼吸器感染症に対する予防効果を調査した結果
- 予防効果を検討した報告が確認できた食品・素材
以下の食品・素材については、新型コロナウイルス感染症、インフルエンザ、または風邪などの呼吸器感染症に対する予防効果を検討した報告が確認されました。
| 予防効果を検討した報告が確認できた食品・素材 | |||
| 1 | 亜鉛 | 更新日:260710 | 現時点において新型コロナウイルス感染症やインフルエンザに対する予防効果を検討した報告は見当たらない。 メタ分析において、風邪症状の発現率低下と関連していたとの報告1)と呼吸器感染症状の発現率低下と関連は認められなかったとの報告2)があるが、関連していたとの報告において、エビデンスの質は非常に低い評価 (結果が不確実な可能性があるとの評価) であった。 |
| 2 | エキナセア | 更新日:260710 |
現時点において新型コロナウイルス感染症やインフルエンザに対する予防効果を検討した報告は見当たらない。 |
| 3 | エルダーベリー | 更新日:260710 | 現時点において新型コロナウイルス感染症やインフルエンザに対する予防効果を検討した報告は見当たらない。 健康な成人 (航空機旅行者) において、風邪症状の発現率に影響が認められなかったとの報告がある6) 。 |
| 4 | オリーブ葉エキス | 更新日:260710 | 現時点において新型コロナウイルス感染症やインフルエンザに対する予防効果を検討した報告は見当たらない。 高校生アスリートにおいて、上気道感染症状の発現率に影響が認められなかったとの報告がある7) 。 |
| 5 | 茶 (カテキン、テアニン等を含む) | 更新日:260710 |
現時点において新型コロナウイルス感染症に対する予防効果を検討した報告は見当たらない。 |
| 6 | 朝鮮ニンジン (高麗人参) | 更新日:260710 |
現時点において新型コロナウイルス感染症やインフルエンザに対して予防効果を検討した報告は見当たらない。 |
| 7 | ニンニク、熟成ニンニク | 更新日:260710 |
現時点において新型コロナウイルス感染症やインフルエンザに対する予防効果を検討した報告は見当たらない。 |
| 8 | ビタミンA | 更新日:260710 | 現時点において新型コロナウイルス感染症やインフルエンザに対する予防効果を検討した報告は見当たらない。 呼吸器感染症状では、メタ分析 (健康な子供) において発現率をわずかではあるが増加 (悪化) させた (相対リスク比: 1.08) との報告がある14) 。 |
| 9 | ビタミンC | 更新日:260710 | 現時点において新型コロナウイルス感染症やインフルエンザに対する予防効果を検討した報告は見当たらない。 メタ分析において、アスリートや寒冷下の兵士といった極度のストレス下では1つ以上の風邪症状の発現率低下との関連が認められたが、一般集団では関連が認められなかったとの報告がある15) 。 |
| 10 | ビタミンD | 更新日:260710 |
現時点において新型コロナウイルス感染症に対して、最前線で働く医療従事者を対象とした臨床試験で、感染リスクが低くなったとの報告がある16)が、同報告を含む4件の臨床試験を対象としたメタ分析では、予防効果が確認されなかったとの報告であった17) 。 |
| 11 | ビタミンE | 更新日:260710 | 現時点において新型コロナウイルス感染症やインフルエンザに対する予防効果を検討した報告は見当たらない。 高齢者において、急性呼吸器感染症状の発現率に影響が認められなかったとの報告がある23)。 |
| 12 | プレバイオティクス | 更新日:260710 | 現時点において新型コロナウイルス感染症やインフルエンザに対する予防効果を検討した報告は見当たらない。 メタ分析において、乳幼児の上気道感染症状の発現率に対して影響が認められなかったとの報告がある24)。 |
| 13 | プロバイオティクス | 更新日:260710 |
新型コロナウイルス感染症に対して、家庭内接触者を対象とした臨床試験において、何らかの自己申告症状の発現率に低下が認められたが、感染率に対しては影響が認められなかったとの報告がある25)。 |
| 14 | ミドリムシ (ユーグレナ) | 更新日:260710 | 現時点において新型コロナウイルス感染症やインフルエンザに対する予防効果を検討した報告は見当たらない。 健康な成人において、上気道感染症状の発現率に影響は認められなかったとの報告がある32) 。 |
| 15 | ラクトフェリン | 更新日:260710 |
新型コロナウイルス感染症に対して、医療従事者を対象とした臨床試験において予防効果が確認されなかったとの報告がある33)。 |
※これらの情報はPubMedを用いて検索した結果を示しています。また更新日は更新情報をPubMedにて検索した日付としています。
- 予防効果を検討した報告が見当たらなかった食品・素材
以下の食品・素材については、新型コロナウイルス感染症、インフルエンザおよび呼吸器系感染症に対する予防効果を検討した報告は見当たりませんでした (2026年7月10日時点) 。
| 予防効果を検討した報告が見当たらなかった食品・素材 | |||
| ア~カ行の素材 | サ~タ行の素材 | ナ~ハ行の素材 | マ行~ラ行、その他の素材 |
| 大麦 | 重曹 | 納豆 | マヌカハニー |
| 海藻 (昆布、もずく、めかぶ) | スイカズラ | ニコチアナミン (大豆などの成分) | みそ |
| 柿渋 | 水素水 | ニコチンアミドリボシド、 ビタミンB3 |
メラトニン |
| クルクミン | セイヨウキョウチクトウ | ネトル | ユーカリ |
| グルタチオン | セレン | パパイヤ葉 | リコリス (甘草) |
| 月桃 | タイム | フコイダン(海藻などに含まれる成分) | リポポリサッカライド (LPS) |
| ケイ素 (シリカ) | 大豆 | フランキンセンス (乳香) | 5-アミノレブリン酸 (5-ALA) |
| ケルセチン | タンポポ茶 | ペパーミント | N-アセチルシステイン |
| コロイド状銀製品 | チャーガ (カバノアナタケ) | ― | n-3系脂肪酸 |
| ― | ティートリー | ― | CBD (カンナビジオール) |
| ― | 鉄 | ― | ― |
※これらの情報はPubMedを用いて検索した結果を示しています。また更新日は更新情報をPubMedにて検索した日付としています。
- 新型コロナウイルス感染症、インフルエンザまたは風邪などの呼吸器感染症の予防によいと話題になっている食品・素材の予防効果を検討した結果の簡易版
「新型コロナウイルス感染症、インフルエンザまたは風邪などの呼吸器感染症に対する予防効果を検討した報告が確認できた食品・素材」、「新型コロナウイルス感染症、インフルエンザまたは風邪などの呼吸器感染症に対する予防効果を検討した報告が見当たらなかった食品・素材」についてわかりやすくまとめた資料は下記のとおりです。
新型コロナウイルス感染症、インフルエンザ、風邪などの呼吸器感染症に対する予防効果を検討した結果 (分類、簡易版)
3.おわりに
情報の拡大解釈にはご注意ください。
新型コロナウイルス感染症、インフルエンザまたは風邪などの呼吸器感染症に対しては、マスクの着用を含めた咳エチケット、手洗い (手指消毒) 、換気などを心掛けましょう。
参考文献
<国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所>
© National Institutes of Biomedical Innovation, Health and Nutrition. All Rights Reserved
